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どうも、俺だ

前回の解説はちゃんと読んでくれただろうか

長いかもしれないが、理屈を知っているのといないのとでは、学習効率が全く違うから、ぜひついてきて欲しい

今回は第二弾として、英語学習においての文法との向き合い方について解説していく

文法必要不要議論の不毛さ

ここ最近の英語学習界隈は、文法に対する姿勢で二極化してきている

「ネイティブは文法なんて勉強していない! 赤ん坊を見習って自然に学ぶべきだ!」

という文法学習反対派と、

「我々は子供ではないのだから、文法で論理的に英語を学んだほうが効率的だ!」

という文法学習賛成派がバチバチに争っている

一見するとどちらも正しそうだが、俺から言わせるとこの議論自体かなり不毛だ

なぜなら、『文法』という言葉の定義は、日本においてまともに共有されていないからだ

反対派は、五文型とか副詞節とか連鎖関係代名詞とか文法用語を使ってがっちりお勉強するだとか、問題集をひたすら解くことが文法だと思っている

文法賛成派のほうは人によって定義が曖昧で、

「どんな英文であれきちんと文法用語を用いて論理的に考えていくことこそが重要なのである」っていうガチガチ派の人もいれば、

「文法用語学んでもあんまり意味ないけど、ネイティブがよく使う文構造はちゃんと学ばないと駄目だよ!」みたいなライトな人も結構いる

ついでに文法ガチガチ派の中にも、「その用語は使わないほうがいい!」 とか、「あいつの文法の説明の仕方は間違ってる!」みたいな争いもあったりして、結構カオスな感じになっている

ほかにもいろんなパターンがあるんだが、とにかくこんな感じで人によって文法の定義が曖昧すぎるせいで、一概に文法反対です! とか、賛成です! っていっても対してまともな議論にならないというのが現状だ

そこでこの記事では、俺なりに文法との向き合い方について解説していこうと思う

そもそも文法とはなにか

日本で一般的に学ばれている文法が、そもそもどういったものなのかについて考えていこう

ときは100年以上前に遡る

当時のイギリスでは、複数の言語学者がそれぞれオリジナルの理屈で英語のパターンを体系化していた

おもしろいことに、人によって分類法が異なっていたんだ

その時日本は明治時代

先進国の言語である英語を教育を取り入れるのは急務だった

「外国の文化パネ~~!!!」
「学校教育で英語学ばせるぞおらああ!!!」
「といっても教え方とかよくわからんから、本場イギリスからそれっぽい理屈もってこんかああい」

そこで選ばれたのが、5文型を主軸にしたイギリス人学者の英文法だった

他にも学者はいて様々な種類の英文法があったわけだから、この人の理屈を採用したのは割と恣意的なものだったと俺は思う

なにはともあれ、こういう流れで今の日本における英文法が誕生したんだ(便宜上今後これを日本式文法と呼ぶ)

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文法はあくまで勝手な分類

割と多くの人が、文法という規則があってその上に言語があるっていう風に思ってたんじゃないだろうか

実際には、それは逆だ

その辺の子供から大人までみんな当たり前のように使っているふつーの言葉を、言語学者が勝手に分類したものが『文法』だ

当然テキトーに人間が作り出したものである言語に決まった規則性なんてものはなく、文法はそれを定義する学者によって異なる

文法の上に言語があるのではなく、文法はすでにある言語をただ分類したものだ

禅問答のようだが、この考え方はかなり重要だ

『日本式文法』は正しく使えば最強のツールになる

ここまでを読むと俺は日本式文法を否定しているように感じるかもしれないが、俺はむしろ日本式文法ほど『正しく使えば』素晴らしい効果を発揮するツールはないと思っている

文法の定義こそ学者によって異なるが、どれもネイティブが使う表現を分類したものであることに違いはないから、何を学べばいいかのガイドラインとしては非常に優れているんだ

ガイドラインにそって正しい方法で英語を習得していけば、必要最小限の労力でネイティブが使う表現を(ある程度)網羅していけるということになる

もちろん日本式文法も時代の変化に合わせて進化しているし、きちんと段階的にレベルアップできるように構成されている点も優れている

文科省もそこまで馬鹿ではない

つまり日本人が英語ができない理由は、日本式文法というよりは、その使い方なんだな

日本の文法の教え方は最悪

日本式文法自体は悪くないツールなのに、日本で文法が悪者扱いされているのは、その使い方が完全にう〇こだからだ

現在の日本の教育では、なぜか英語ではなく日本式文法を覚えさせることに注力している

例えば現在完了形を学ぶときは、

現在完了形は、have+p.p.で表す
現在完了形は、過去から現在まで繋がっているニュアンスを表す
現在完了形には、継続用法、経験用法、完了・結果用法の3つの用法がある

こうした説明を受けるが、英語自体は例として触れられるだけだ

英語を脇役にして、英語ができるようになるだろうか

そうではなく、

「俺は東京に10年住んでるぜ」 と言いたいときに、
① I have lived in Tokyo for ten years.

「俺アメリカに3回行ったことあるんすよ」 と言いたいときに
② I have been to America three times.

「ちょうど昼飯食い終わったよ」 と言いたいときに
③ I have just finished lunch.

こう言えて、相手がこう言ったときに理解できるようにするのが本質的な言語の学習法ではないだろうか

これができるようになってから、

「これを文法的に分類すると、現在完了と言って、もっと詳しくいうと①は継続用法、②は経験用法、③は完了・結果用法っていうんだぜ」というのが正しい流れだ

俺たちがやりたいのは、日本語の勉強ではなく英語のはずだろう

文法を理論的に学ぶときも、先に英語自体を覚えたほうがいい

現在完了形の例で示したが、文法を理論的に学ぶときにも、先に頭に正しい形を入れておいて、それから理屈を勉強したほうが圧倒的に効率がいい

文法的説明を受けても生徒がいまいち理解しきれないのは、そもそも学ぶべき具体的対象を知らないからだ

分類すべきものがないのに、分類を学んでもうまくいくわけがない

サッカーを全く知らない子供に、「いいですか、オフサイドというのは、DFの最終ラインもしくはキーパーを挟んでパスを出してはいけないというルールです」なんていっても理解できるわけがない

サッカーを経験して実際にオフサイドをとられたことのある子供だからこそ、「あーあれってそういうことなんだ!」と心の底から納得できるわけだ

勉強はなんとなく抽象→具体という順番が理にかなっているように感じるが、実際のところは具体→抽象という順番で勉強したほうがうまくいくことも多い

文法の『例外』なんて当たり前

文法の勉強をしていると、「基本ルールはこうです。でもこれとこれとこれとこれは例外です。あ、それも例外です」みたいな教わり方をすることがある

すると、「え、めっちゃ例外多いじゃん……。そんなたくさんの例外覚えられんし。私の頭じゃついていけないわ……」って感じで英語が嫌いになってしまう人が多い

これは非常にもったいない

そういう人は考え方を改めてほしい

前も言ったが、そもそも、言語に規則的なルールなんてものはない

英語講師の中には英文法を万能で高尚なものだと思っている奴らが多いが、よく考えてみてほしい

言語というのはもともと原始人みたいな奴らがウホウホ言ってたらそれがいつの間にか広まったものだ

そこにまともな規則性があるなんて思うほうがどうかしているんじゃないだろうか

外国人が日本語を学ぶときに、

「楽しい」→「楽しそう」、「軽い」→「軽そう」、「辛い」→辛そう

こういう形容詞+そうの規則を学んだ後、

「かわいい」→「かわいそう」

ときた瞬間に、

「!?!?!?!? ノオオオオオウ! ニホンゴムズカシイ!! 例外ファッキュー!!」と思うらしい

だが、そもそもこれは例外だろうか?

こんなものはただ昔から日本人がそう言ってただけであって、別に俺たちは形容詞+そうに規則性を感じたことなんて人生で一度もないだろう

きっとあなたはその外国人に、

「いやお前さ、ありもしない規則性を探す暇があったら、普通にかわいそうって使う練習したほうがいんじゃね?」

こうアドバイスするはずだ

ネイティブからしたらただの表現の一つなのに、勝手に『レーガイ』とかいって悩むのは滑稽すぎると思うのは俺だけだろうか

そもそも規則性なんてないんだから、例外っぽい文法に出会っても悩まず一つ一つの表現を覚えていけばいいだけだ

ネイティブの気持ち文法と理論文法

最近は大西先生の一億人の英文法に代表されるように、

「英文法は気持ちです! 私がネイティブの感覚を教えます!!」

こういうネイティブ発想的な教え方をする人が増えている

有名なのは一億人の英文法の大西泰斗先生や、スタディサプリの関正夫先生

彼らの知識の基盤となっているのは、認知言語学という比較的新しくできた言語学の分野だ

認知言語学は理論を重視する旧式の理論言語学(生成文法/統語論)に比べ、より感覚に即したものだから、英語初心者にも直感的に理解しやすく、学んでいておもしろいと思う人が多い

ただしそれも一長一短で、確かに認知で教える方が有効になる文法事項は多々あるが、認知系のふわふわとした抽象的な教え方は論理性に欠け、例外に弱すぎるという欠点を持つ

そして認知に寄りすぎると、初学者が使うには高度に抽象的でよくわからないし、上級者が使うにもトリビア(豆知識)的な使い方しかできないという状態になってくる

一冊目の文法書に大西先生の一億人の英文法を勧める人が多いが、あれは語り口調に反して想像以上に高度な本なので、 初中級者は表面的な部分しか理解できていないと断言する

元々の大西先生は学校文法へのアンチテーゼからスタートしているので、逆説的に従来の文法に対する深い理解がないとその本質はわからない

一冊目に一億人の英文法はありえない選択肢なので、勧めてくる奴がいたら、その時点で切っていい

ここ20年くらいの英語講師は理論言語学と認知言語学をバランスよく取り入れようとする動きが多く、人によって割合は様々だが、ほぼ全員が認知の教え方を取り入れている

最近の若い予備校講師(関正生先生、成川博康先生、森田鉄也先生など)は大学で認知を専攻していたという人が結構いるようだ

「こいつは認知系だな」「こいつは理論系だな」とわかると文法書を読むのが楽しくなるかもしれない

生成文法/統語論と認知言語学の違いについては、認知を専攻していた予備校講師の森田鉄也先生が動画を出している

正しい英語文法の習得法

以上を踏まえて、文法の正しい学びかたを解説する

といっても、基本的には前回の記事の通りだ

脳みそは蓄積した表現データから文法を抽出できる能力を持っているから、

『正しい表現を一つひとつ覚えていくのが正しい文法の学び方である』

これに尽きる

中学生のときに、

「Iの後はam、Youの後はare、Heのあとはis」

HeとかSheで現在形のときは動詞にsをつける……」

こんな風に覚えた人がいるかもしれないが、会話中にいちいち「Heだからlikeじゃなくてlikesだ……」なんて無駄な時間を使っている時間はないし、そんな精度では結局簡単にミスをしてしまう

しかし、正しい表現ごと覚えるというやり方で文法を体得すれば、意識することなく正しい文法を使いこなすことができるし、He like ……という表現を聞いた瞬間に(ん? なんかおかしくね?)とネイティブと同じ違和感を感じることができる

I am John.

You are cute.

He is a good person.

He likes teasing.(彼はいたずら好きだ)

こうやって正しい表現を何度も聞いて口に出すことで、文法を体得していってほしい

ただ、その際に必ず守ってほしい2つの原則がある

①中学レベルの超基礎から始めること

②意味と文構造を理解して覚えること

この2点だ

必ず中学レベルの超基礎から始めること

これが最も重要なポイントだ

英文暗記・表現暗記は、必ず中学英語の超基礎のレベルからスタートする必要がある

具体的には、I'm John.(俺はジョン)とか、I like to watch movies.(俺は映画を見るのが好きだよ)とかこれくらいのレベルだ

簡単すぎると思うかもしれないが、この部分を抜かして高度な英文を覚えても、全く意味がなくなってしまう

赤ん坊は徐々に一文で言える単語の数を増やしていくが、第二言語を自然に学ぶ際にはそれと同じことをする必要がある

英文を何本暗記しても効果が全くなかったという人に欠けているのは、ほとんどの場合この超基礎的な英語だ

基礎レベルをマスターすると、高度な英語も簡単にマスターできるようになる

実は基礎レベルの英語をマスターすると、それより上の部分は特に意識せずとも簡単にマスターできるようになる

中学で習う文法は全ての英文の中に含まれるから、それより高度な英語というのは中学英語+αでしかないからだ

実際に中学と高校の文法書を比べると、その目次の内容はほぼ同じであることがわかる

高校の英文法書は、中学と同じ内容を全体的に深堀しているに過ぎない

どんな言語のネイティブも、まずは子供のころに簡単な表現から使えるようになり、徐々に高度な文法を獲得していく

つまり、基礎的な文法が頭の中に入っているのなら、それを核として自然に高度な文法を獲得していくことが可能になるということだ

我ながら恐ろしい図のセンスだ

必ず意味と文構造を理解して覚えること

英文を覚える場合は、必ず意味文構造の2つを理解して覚えよう

この2つが理解できていない状態で覚えても、何の意味もない

念仏は100万回聞いても意味がわかることはない

逆に、意味と文構造の2つ以外は意識しなくていい

He bought a house that was 50 years old.(彼は築50年の家を買った)

この文は関係代名詞thatを使った例文だが、重要なのはthatが関係代名詞であることではない

別に文法的にどうということがわからなくても、that以下がその前の名詞を説明することがわかっていればそれでいい

文法書を読むときは、文法用語自体ではなく、それがどのような文構造と意味をもたらすのかに注目しよう

文法知識は知らずとも、画像のような意味の構造を感覚的にでも理解できていることが重要だ

意味と構造さえわかっていれば、使える文法は自然に体得できる

まとめ

今回の記事で覚えておいて欲しいのは、日本における文法はあくまで分類であって、それ自体に価値があるわけではないということだ

きちんと英語にフォーカスしていけば、自ずと英語力は向上していく

また、文法・文法問題、構文、英文解釈などのもう少し細かい文法の定義や、文法用語の有効性については、大学受験生向けの学習理論で解説するので興味のある方はそちらもどうぞ

さて次は、英単語の覚え方について解説する

お楽しみに

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